「手順通りにやっているはずなのに、網戸がビクともしない!」網戸を外そうとして、こんな経験をしたことはありませんか。固くて外れない網戸を前に、パニックになったり、力任せにガチャガチャと動かしてしまったりするのは禁物です。網戸が外れないのには、必ず原因があります。その原因を一つずつ冷静に探っていくことが、解決への最短ルートです。まず、9割以上のケースで原因となっているのが、「外れ止め(振れ止め)の解除忘れ」です。これは、網戸の上部側面についている、落下防止のための小さな部品です。この部品のネジをドライバーで緩め、下に下げておかないと、物理的に網戸は外れません。もう一度、網戸の上部をよく確認してみてください。もし外れ止めが見当たらない、あるいは解除しているのに外れない場合は、次の原因を探ります。二つ目の原因として考えられるのが、「レールや戸車のゴミ詰まり」です。網戸が走るレールには、長年の間に砂やホコリ、髪の毛などが溜まり、固着していることがあります。これが抵抗となり、網戸をスムーズに持ち上げられなくなっているのです。使い古しの歯ブラシや掃除機で、レールの溝を丁寧に掃除してみてください。三つ目の原因は、「建付けの歪み」です。家の経年変化により、窓枠自体が微妙に歪み、網戸とレールの間のクリアランス(隙間)がなくなっている場合があります。この場合は、網戸を持ち上げる際に、マイナスドライバーやヘラなどを網戸の下とレールの間に差し込み、テコの原理で少し浮かせるように補助してあげると外れることがあります。ただし、サッシを傷つけないように、布などを当てて慎重に行ってください。そして最後の原因が、「戸車の固着や破損」です。網戸の下についている車輪(戸車)が、錆びついたり破損したりして、正常に動かなくなっている状態です。この場合は、CRCなどの潤滑剤を少量吹き付けてみるのも一つの手です。力任せは、網戸やサッシの破損に繋がるだけです。まずは落ち着いて、これらの原因を一つずつチェックしてみてください。